有明海 一番摘み海苔
佐賀、有明海。松尾恵子。初潮で手摘みし、湧水で洗い、摘採から六時間以内に乾燥。
はじめに胡桃、続いて潮、静かなミネラルの余韻。
日本の季節は、急がない。
私たちも、同じ。
月に一度。それ以上は、届けない。
産地
夜明け前の有明海。佐賀沖六ヘクタールの海苔網を守る、松尾家。冬最初の潮で手摘みし、土地の湧水で洗い、摘採から六時間以内に一枚の海苔へ。
作り手
水の色を読み、指先で網の張りを知る人。佐賀の工房を発つ前に、すべての一枚を朝の光へかざす。
「日を決めるのは海。私は、海から預かったものを残すだけです」
松尾恵子、有明海
今月の箱
月に一度の頒布。
佐賀、有明海。松尾恵子。初潮で手摘みし、湧水で洗い、摘採から六時間以内に乾燥。
はじめに胡桃、続いて潮、静かなミネラルの余韻。
九州、宮崎の山あい。黒木家。三十二ヶ月の肥育。今月選んだ十一部位のひとつ。
はじめに甘い脂、続いて深い旨み、長く澄んだ余韻。
食べる作法
和牛は、焼く三十分前に常温へ。備長炭で片面九十秒。塩は焼いた後に。海苔を開くのは、膳が整ってから。
シンガポールからの手紙
Gochisoさま。一番摘みの一枚には、まだ潮の香りが宿っていました。添えられた手紙の通り、日が落ちてから膳へ。部屋に静けさが満ちました。佐賀の冬の朝を、私たちの食卓へ届けてくださったことに感謝します。
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掲載誌
産地の記録